ＪＡ北越後女性部は毎年、新発田市商工会議所青年部が主催する『城下町しばた全国雑煮合戦』に出店しています。

新潟県の雑煮は色々な材料を沢山入れてお椀の中を一杯にする雑煮です。具の下に餅が隠れている感じがします。女性部の雑煮は醤油ベースに大根、ごぼう、人参、うち豆、干ずいきなど地場産野菜をふんだん使用し、新潟県ならではの鮭とイクラが入った豪華雑煮『かあちゃんの北越後雑煮』です。

ほとんどの出店者が趣向をこらした創作雑煮の中、女性部では昔ながらの地元の伝統的な具沢山雑煮を伝えたいという思いで出店しています。来場客に「この雑煮を食べにきた。一番ほっとする味で美味しい」と言われると変わらぬ味を維持してきて本当に良かったと思います。令和２年１月１２日に開催された第１６回雑煮合戦では特別賞（総合５位）を受賞しました。

今後も伝統的な地元の具沢山雑煮『かあちゃんの北越後雑煮』を伝えていきたいと思います。

ＪＡながの女性部は、３年前の５つのＪＡ（ながの・ちくま・須高・志賀高原・北信州みゆき）の合併に伴い発足した女性組織で、今年で三年目を迎えます。発足当初、統一活動を行いたいという思いから「部員全員が無理せず関われる活動」を模索。時を同じく、２０１７年６月、ＪＡながのは「ＪＡながのこどもみらい基金」を設立、長野県と連携し子ども支援団体への支援をスタートしました。これを受け、統一活動「フードドライブ」が始まりました。

実施方法は、会議や講習会のお知らせチラシの余白に呼びかけたりサークルで直接呼びかけたりと様々ですが、実施から２年が経過した今では案内がなくても食品などが集まるようになりました。

「秋のＪＡ祭では地域を巻き込んだフードドライブを！」と計画していた矢先の２０１９年１０月、台風１９号が長野県を直撃し当ＪＡ管内でも家屋や圃場に甚大な被害がもたらされました。急きょ行った炊き出しでは、フードドライブで集まった食品も食材として使われました。また、台風１９号の被災者の声（食品以外でもすぐに使えるタオルが欲しい）を基に集められたタオルは、県下の各ＪＡと女性部員から集められたものを含めて37,000本を超すタオルが被災者の元に届けられました。

この活動では、身近な貧困問題に気付くことができたほか、食品ロスを減らそうという意識も高めることができました。今後は、集まった食品の使途を知る学習会を行ったり、子ども食堂に参加する計画をしており、女性ならではの取組で地域の子供たちを応援していきます。

山梨県ＪＡ南アルプス市女性部です。
私たち女性部の中には、4つのグループがあり、それぞれが実益を兼ね好きなグループに属して活動しています。
今回その内の、2つのグループの活動をご紹介します。

1つめは、加工グループです。
地域の遊休農地をお借りして、じゃがいも、玉ねぎ、かぼちゃ、大根、ブロッコリーなどの季節野菜を栽培しています。収穫の時には近くの小学校に声をかけ、昨年は1年生の児童70名程と一緒に収穫しました。
収穫したじゃがいもは、じゃがいもを味噌で甘辛く煮た山梨県の郷土料理「せいだのたまじ」と野菜スープにして子どもたちに振る舞いました。食農教育の一環として学校からもとても喜ばれています。
また、収穫も部員たちだけでは手が足りませんので、南アルプス市のシルバー人材センターに協力して頂いています。子どもたちにとっては、世代を跨いだ高齢者との交流にもなり、貴重な体験になっているのではないかと思います。
その他栽培したじゃがいも、かぼちゃはコロッケにして、お祭りやイベントで販売しています。それ以外にも地元産もものコンポートや、果実や野菜ドレッシングを製造して、直売所やイベントで販売しています。

2つめは、ＪＡ南アルプス市の大きな力となっていますスコップ三味線と手話コーラスグループです。
現在80名以上の部員が所属していて、ＪＡや地域のお祭りイベントは勿論、福祉施設からも要請を頂くほどの人気ぶりです。メンバーは、自分たちが楽しく行う事が地域を盛り上げ活力となり、女性部の存在を示すことに繋がっていると確信しています。

最近とても嬉しい事がありました。今まで女性部がなかった地区に新しく支部が誕生し、43名の仲間が増えたことです。
私たちにも当然世代交代はあります。そんな中でも仲間と楽しみながら絆を深め、花が大輪を咲かせるように個々が輝き、地域に貢献できる活動をこれからも続けて行きたいと思います。

ＪＡ神奈川県女性組織協議会は、令和元年９月１０日、ＪＡグループ神奈川ビルで「食を学ぶ研修会」を開催しました。県内の女性部員約７０名が参加しました。

この研修会は、地域の「食」を支えるＪＡ女性部員として「食」に関する学習を進めることを目的に毎年開催しており、今年度は「食品ロスの実態とその解決に向けた取り組み」をテーマに実施しました。

農林水産省の講師の方から食品ロスに対する行政や企業の取り組みを、（公社）フードバンクかながわの事務局長から県内の食品ロスやそれにまつわる貧困問題に対するフードバンクの活動などを紹介いただきました。

食べられるのに捨てられてしまう食品ロス問題とシングルマザーをはじめとする格差社会に潜む身近な貧困問題を、食料の収集・配布で解決しようと取り組むフードバンクの活動に深く感銘し、地域を支える女性部員として強く課題認識しました。

当日は、実際に参加者が家庭から食品を持ち寄ってフードバンクに寄贈するフードドライブを実施しました。
ここで回収された食品は、フードバンクを通じてひとり親家庭や子供食堂に寄付されます。

この研修に先んじてフードドライブを実施する女性部や、この研修をきっかけにフードバンク事業に興味を持つ女性部などもあり、県内の女性部員の間でフードバンク活動の輪が広がっています。