我が農場の経営概況は、昭和58年に国営大邑開拓に入植し６０頭からスタート。平成29年に乳牛150頭から300頭に規模拡大しました。構成員は夫、長男（社長）、次男（専務）、長男嫁の奈々、スタッフは常時雇用6名、外国人技能実習生（ベトナム人）5名です。私の仕事は家事、ベトナム人の生活指導です。

家族農業を続けるうえでの思いは、ゆとりある生活（時間、資金、健康）を送ることです。夫と二人で経営していた当時は休みがなく、何処にも行けず、頑張るしかなかったのですが、今は後継者にも恵まれ、全国の友人、知人にも会える旅行も出来ようになりました。

JA女性組織活動は時間の許す限り参加し、奈々もフレッシュミズ部会つぼみくらぶで味噌づくり、野菜作り他いろいろな活動を楽しんでいます。

今は大変厳しい経営状況ですが、何とか乗り切っていけるよう家族、従業員で力を合わせ頑張っていきたいです。

私の生家は農家で、農業の繁忙期には子どもの頃から兄姉ともに、子どもは子どもなりの仕事を任され、お手伝いをしていました。ですから、嫁ぎ先も農家であることに何の抵抗もありませんでした。むしろ、これからは一人前の大人として農業を任せられることが誇らしくもあり、身の引き締まる思いでもありました。

しかし、慣れ親しみ育った町から何の知識もない町へ、突然生活の拠点を変えるのですから、苦労があるのはいうまでもありません。
ご近所の家族構成、名前、屋号や近隣の習慣、風習、行事、言葉の訛りに至るまで、覚えることは山積で、一人ではどうすることも出来ません。お姑さんに大抵のことは教わりますが、ご近所の先輩方々にも数多くのことを教えていただき、公私に渡り、私を支え、育てていただきました。
ＪＡ女性会は、その女性同士を繋いでくれる最重要な機関でした。現在でも、ＪＡ女性会活動は、私に生きる活力を与えてくれています。

現在、我が家の跡取り息子夫婦は、私たち親世代が手を付けなかった施設園芸農業を始め、奮闘中です。
今後は、嫁に大変な仕事の中にも心のゆとりを与えてくれるＪＡ女性会活動のバトンを渡すことが私の宿題です。

祖父母や父母が農業を営み、休日なく働く姿を幼少の頃からみてきたので、この仕事は正直いやでした。嫁ぎ先でも農業を避けるように会社勤めをしていましたが、義母も年老いて義父が他界したのをきっかけに思い切って就農しました。社長は主人。私は従業員としてお給料を貰って日々励み、２人で現状維持の状態です。

２年前よりＪＡ女性部の役員となり、ＪＡ役職員と女性部との懇談会の中で、若手の農家のお嫁さんのグループを作って欲しいと要望したところ、早速ＪＡさんが動いてくださり農業女子グループ「あんにゃま♥ファーマーズ」（18名）が結成されました。ＪＡ小松市農業応援大使の小島よしおさんと関わったり、メンバーの作業場への研修、他地区の農業女子との交流会、６次化産業の講習会等を行い、若いメンバーからパワーをもらい日々楽苦あり農作業に頑張っています。

ＪＡ小松市では２年前より４名の方が新規就農支援センター「アグリスクールこまつ」で農業を学んでいます。今年の４月より新たに４名が加わりました。スクール生の女性３名はあんにゃま♥ファーマーズの一員です。農業の未来は明るく輝いていると感じます。

農業女子グループがもっともっと地域活動に取り組んで、個々のレベルアップに繋げ前進していきたいと思います。